気分は学生

2006年7月7日 11時11分 | カテゴリー: まちづくり

岐阜県高山市長さんの話を聞く

 もう一昨日のことになりますが、立教大学の全学カリキュラム(昔私が学生のころは「一般教養」と言っていました)の「心のバリアフリーを考える」という講義のゲストスピーカーとして、岐阜県高山市から土野氏を招いて、高山市のまちづくりについてのお話を聞きました。

 午前中の講義ですから学生はみんな若い!息子と同年齢の人たちに混ざって、平気な顔で話を聞いて、質問までしてしまいました。この日は委員会の予備日でしたが、幸運なことに私の委員会はこの前の日に全部終わったので、また学生ができたというわけです。

 高山は高齢化率が24%と、全国平均よりもかなり高く(豊島でも約19%)高齢者が安心してまちを歩けるようにということもあったそうです。また観光客が年間4万人以上訪れることで、障がいのある人にも安心して高山へ来てほしい、との思いから思索が始まったようです。そして高齢であってもなくても、障がいがあってもなくても、誰でもが住みやすいまちにしていくことが目標、とのことでした。

 「モニターツアー」と題して、全国から障がいを持つ人を招いて、まちに関する意見を言ってもらうことを7年前から始め、これまで15回開催、のべ300人以上の方から意見をもらったとのことでした。

 歩道の段差の解消や、側溝の蓋の穴を小さくしたり、公衆トイレを車椅子でも使いやすいようにする、などなど当事者の生の声を生かしたさまざまな整備がされてきたそうです。中でも感心したのは、これから整備する公衆トイレには、ユニバーサルシートといって、大人の人のオムツを交換できるような場所を設けるそうです。

 ソフト面としても、市内案内の端末を音声読み上げにしてあったり、HPは10ヶ国語での表示があるなどずいぶん考えられています。また、障がい者対策をとる民間の企業に対する助成金もあるとのことでした。これによって、ホテル、タクシーなどがずいぶん改造されたそうです。
 ハード、ソフトあわせた予算は2億円程度だそうですが、まちを「誰にとっても住みよいまちに」という姿勢に感激しました。
 「住みよいまちは行きよいまち」だそうです。

 ただ、バリアは取っても取っても取りきれることはない、ともおっしゃっていました。たとえば、車椅子の人にとって、段差のない歩道はありがたいですが、歩道上の点字ブロックは邪魔になります。でも、視覚障害者にとっては、点字ブロックはなくてはならないものですし、歩道が平らすぎて、どこを歩いているのかわからないし、盲導犬も段差がないと止まらないので、信号が大変危険になってしまったそうです。これは本当に難しい問題です。エリアを区切るわけにもいきませんし。

 首長さんの積極的な姿勢で、まちからどんどんバリアがなくなっていく、そんな素敵なまちへ行ってみたくなりました。